
電気工事士に転職したら年収はいくら?現役18年のリアルな給与事情
結論から言う。電気工事士の平均年収は450〜550万円。未経験転職初年度でも300万円台後半が多い。2種取得後・経験3年で500万円超えは十分リアルだ。
「手に職をつけたい」「電気工事士に転職したいけど、実際いくら稼げる?」
そんな疑問に、現場18年のリアルな数字でまるごと答える。
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2026年版|電気工事士の年収リアルデータ
まず厚生労働省「賃金構造基本統計調査(2025年公表・2026年度版参照)」をもとに整理する。
| 経験年数 | 平均年収 | 月収(手取り目安) |
|---|---|---|
| 未経験〜1年目 | 280〜350万円 | 19〜23万円 |
| 2〜3年目(2種取得後) | 380〜480万円 | 25〜32万円 |
| 5〜10年目(1種取得後) | 500〜620万円 | 33〜41万円 |
| 15年以上(施工管理兼務) | 650〜800万円 | 43〜53万円 |
「電気工事士は安い」は昔の話だ。
2022年以降の職人不足で、特に1種持ちは引っ張りだこの状態が続いている。
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現役18年が語る「給与の現実」
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1年目のリアル:手取り19万円から始まった
私が転職したのは28歳のとき。前職はルート営業で年収380万円だった。
電気工事会社に入って最初の月給は基本給21万円+現場手当2万円。
手取りは19万円。正直きつかった。
💡 ポイント:1年目の給与が低い理由は「見習い期間」の賃金テーブルが別になっているから。資格取得で一気に上がる構造になっている。
2種取得後:いきなり月4万円アップ
入社8ヶ月で第2種電気工事士に合格した。
その翌月から基本給が25万円に改定された。
手取りは一気に21万円→25万円になった。
これが電気工事士の仕組みだ。資格=即収入増。他の業界と根本的に違う。
5年目で年収500万円を超えた理由
1種を取得したのは入社4年目。
500万円を超えた年は以下の構成だった。
- ✅ 基本給:28万円
- ✅ 資格手当(1種):3万円/月
- ✅ 現場手当・夜間手当:月平均6万円
- ✅ 賞与:年2回計98万円
- ✅ 合計:約516万円
鍵は「夜間・休日手当」の活用だ。
嫌がる人が多い夜間作業を積極的に受けた。それだけで年間70万円以上変わる。
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会社の規模で年収は100〜200万円変わる
同じ電気工事士でも、会社の規模で収入は大きく変わる。
| 会社区分 | 経験5年の年収目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 大手電気工事会社(関電工・きんでん等) | 580〜700万円 | 福利厚生◎・安定◎ |
| 中堅電気工事会社(従業員50〜300人) | 480〜580万円 | 昇給スピード早い |
| 小規模工事会社(〜50人) | 350〜460万円 | 現場経験は豊富 |
| 独立(個人事業主) | 600〜1200万円 | 収入上限なし・リスクあり |
転職するなら「中堅以上」を狙う。
小規模会社は現場経験が積めるが、給与テーブルが整備されていないことが多い。
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年収を上げる「3つの資格戦略」
①第1種電気工事士:年収+80〜120万円
2種と1種では扱える工事の範囲が根本的に違う。
1種があると最大電力500kW未満の自家用電気工作物の工事が可能になる。
工場・病院・ビルの電気工事を担当できる。
資格手当だけで月3〜5万円が相場。年収換算で36〜60万円のプラスだ。
②電気工事施工管理技士(1級):年収+100〜200万円
現場職から管理職へステップアップする最短ルートだ。
1級を持つと「主任技術者・監理技術者」になれる。
会社側が「どうしても手放せない人材」になれる。
求人票に「1級施工管理技士優遇:年収650万以上」と書かれている案件が2026年時点で急増している。
③認定電気工事従事者:転職時の即戦力アピールに有効
講習受講だけで取得できる。
費用は約2万円。時間は1日だ。
転職活動時の「即戦力感」が大きく変わる。
未経験でこれを持っていくだけで採用担当の反応が違う。
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未経験転職でやってはいけない3つの失敗
失敗①:資格なしで転職して「見習い扱い」が続く
資格なしで入社すると、最長2年「見習い賃金テーブル」が適用される会社がある。
転職前に2種を取得してから応募するのが正解だ。
2種の受験料は約9,000円。テキスト代込みで2万円以内で合格できる。
失敗②:求人票の「月給25万円」を鵜呑みにする
電気工事の求人は「固定残業代込み」が多い。
月給25万円のうち、固定残業代(40時間分)が5万円含まれているケースがある。
実質の基本給は20万円だ。
必ず「固定残業代の有無・時間数」を確認すること。
失敗③:電気工事専門の転職エージェントを使わない
大手総合転職サイトでは、電気工事の「裏情報」はほぼ得られない。
「この会社は資格手当が業界最高水準」「夜間作業が少ない現場専門」といった情報は、専門エージェント経由でしか出てこない。
建設・電気工事専門の転職エージェントを使うべき理由
- 非公開求人が全体の60〜70%を占める
- 給与交渉を代行してもらえる
- 会社の離職率・現場環境を事前に教えてもらえる
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電気工事士の転職市場:2026年の最新動向
2026年現在、電気工事士の需要は過去最高水準に達している。
- 📌 太陽光・蓄電池の普及:住宅向け電気工事の受注が2023年比で約1.4倍に増加
- 📌 EV充電インフラ整備:充電設備設置の電気工事士需要が急拡大中
- 📌 老朽化建築の改修:高度成長期に建てられた建物の電気設備更新が2030年まで続く
- 📌 職人の高齢化:60歳以上の電気工事士が全体の28%。若手転職者は即戦力扱い
つまり「売り手市場」がしばらく続く。
今が転職タイミングとして最適だ。
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まとめ:電気工事士転職の年収シナリオ
現実的な年収アップの道筋
- 転職前に第2種電気工事士を取得(費用2万円以内)
- 中堅以上の電気工事会社に入社(初年度年収:330〜380万円)
- 入社3年以内に第1種取得(年収500万円台へ)
- 経験5年で1級電気工事施工管理技士を取得(600万円以上)
- 独立または大手転職で年収800万円以上も視野に
電気工事士は「資格取得が直接収入に連動する」数少ない職種だ。
努力が数字に出る。これが18年続けてきた理由でもある。
迷っているなら、まず2種の勉強を今日から始めることをすすめる。
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❓ よくある質問
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